患者さんの予約表の一年分をじっくりと見てみませんか?1年を通じて客足が落ちるのはいつですか?これを季節、月、週、日で見た場合、どのような特徴がありますか?
「夏はどうも客足が落ちる」「8月は特に駄目だ」「なぜか2週目の客足が落ちる」「土曜の午後は予約が少ない」。そんなことが予約表を検討するだけですぐに分かります。
こういう検討は、スーパーマーケットでも美容室でも、ビジネススクールでさえもやっています。ところが、歯科医院の場合、こういうことを検討することは皆無と言っても過言ではありません。
集客の悪い日の対策。こういう日がある場合には、来院するきっかけづくりを積極的に行うのがセオリーです。
かつてスーパーマーケットなどではこういう日にチラシを打ちます。チラシというのは適当に打っているのではなく、統計的に客足が落ちる日を狙って打ちます。こうすると、「おトクなら行ってみるか」という来店動機を作ることができるのです。
歯科医院にはLineグループがあるでしょうから、そこに「痛む歯はありませんか」「○曜日は比較的空いていますよ」程度の情報を流しましょう。この程度でも、気になってはいるけど、来院するきっかけがつかめない人には十分に効果があるのです。
もうひとつ、美容院がよくやる効果的な方法をお教えしましょう。それはVIPを対象とすると謳って、集客の悪い日をあえてVIPデーとするのです。
美容院も歯科医院同様、予約制のところがほとんどですので、混む日はすごく混むのですが、空いている日はとても空いています。なんとかして、混んでいる日のお客さんを空いている日に移行させたい。こういう時に、「○さんはお得意さまですので、○日にいらしていただければもっとじっくりやらせていただくことができるのですが」と誘導します。
あるいは、VIPデーと謳い、ゆったりとサービスができる日と意識的に訴求することもやります。客というのは、特別視されることを好みます。特に「あなたは大切な人だから、もっともてなしてあげたい」と言われるのを喜びます。これは交渉術でハード・トゥ・ゲット・テクニックと呼ばれ、効果的なクロージング技術として有名です。
さてもうひとつ、ビジネススクールなどでよくやる方法をお教えしましょう。これは本講座とは別に、セミナーと題したイベントを実施し、そこへ集客して、ひいては本講座の顧客にしてしまうというやり方です。
例えば、土曜日の午後の集客が悪いのなら、この日をホワイトデーとして「歯、口元を美しくする」ことだけをやる日としてはどうでしょうか。・ホワイトニングとホワイトコートに限定して行う。
・入り口付近に「毎週土曜はホワイトデー」のポスター、看板を設置。「なんだろう」と思わせて誘引するのが目的。
・帰りにはマシュマロをあげる。
若干手はかかりますが、効果はテキメンです。ぜひトライしてみてください。