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飲食店に学ぶ①

2023.2.2

① 365日16時からやっている
神保町のほとんどの店は17時開始かずっとやっている店のどちらかです。とりのほまれの開店は16時。この1時間の早さ、16時からという決め事が私の心には残っていって、「さあ、行こう」という気になります。

② 最初の一杯がびっくりするくらい安い
プレモル、角ハイ、キンミヤハイはたった308円。ビールで乾杯、そして一杯ハイボールでも、普通の店の一杯分。それよりも308円という価格がアンカリングとなって、「この店は安い」と思わせます。

③ メインは日本酒。商品幅は広く、限定もの、希少ものにあふれる
メインは日本酒なのですが、528円~968円という価格です。ラインナップはいい酒が並んでいるという印象。ですから、日本酒好きはファンになります。価格の安さは量に秘密があります。どれも90ml。しかしこの量が曲者で、最初は安いものから行くのですが、じょじょに高いものにスイッチしてしまいます。ここで客単価があがるように作られているのです。いわゆるアップセルです。

④ つまみの幅はせまい。ただし、丹波地鶏を使用
飲み物に対して、つまみの幅はせまいです。丹波地鶏の一枚焼き、せせり、はらみ、なんこつ、レバくらいしかありません。でもどれもものすごくうまいので、満足してしまいます。サブのメニューはポテサラ、がんも煮、京あげ焼きなど。これらもびっくりするくらいうまくて、量は少ないが安い。

⑤ 〆も絶品そばとぞうすい
〆もふたつしかありませんが、鳥そば、鳥雑炊もびっくりするくらいうまい。こちらは748円、968円と若干高くなりますが、おいしさで納得です。

乾杯の一杯が安いので、安いと思ってしまい、つまみは取るし、日本酒もどんどん飲む。時には〆も。そうすると結局、いい代金になってしまいます。

最初の一杯で内的参照価格を安く作り、量を少なくして価格設定をし、いちばんカネが取れる日本酒でアップセルするように仕掛ける。このあたりをぜひ学びたいですね。